やり貝日記

多分ゲームのこととかを書きます。

ポケモンコマスターちゃんのサービス終了に即して

サークルの友人の書いた記事(deoran.blog.fc2.com/blog-entry-52.…)に触発されてつい書いてしまった。

テッカグヤ率いるウルトラビーストが暴れ始めたあたりから所持コマが少なすぎてついていけなくなってしまい止めてしまったのだが、遂にサービスが終了してしまうらしく最近プレイを再開した。

せっかくなので思い出でも語ろうかと思う

 

〜コマスターちゃんを始めた切っ掛け〜

 私とポケモンコマスターが出会ったのは、2016年の10月頃、だったと思う。その時私は大学2年生だったのだが、教養課程が終わって専門科目が始まり、あまりのつまらなさにショック死寸前だった。ある日3限をサボり、知り合いの某ポケコマンさんと某皇帝さんと話していた時、勧められてしまったのである。

ポケモンコマスターめっちゃつまらないんだけど、やってみない?」

 当時ポケモンコマスターについて良い話を聞くことは殆どなかった。オニスズメゲーだの、カメックスが強すぎるだの、そんな話しか入ってこなかったのである。しかし、つまらないゲームを始めれば、そのつまらなさで大学のつまらなさを和らげることができるのでは?そう考えてしまった私は、ポケモンコマスターをインストールした。

 

 その頃のポケモンコマスターではカメックスやルギア率いる強力なコマをバランス良く投入したEXスタンパと、複数匹投入することで真価を発揮するマニューラパが環境を席巻していた。運が良いのか悪いのか、私は始めてから数週間と経たないうちにマニューラと、マニューラとの相性が抜群だったホウオウを手に入れてしまい、コマスターをやめる理由がなくなってしまったのである。それからというもの、講義中はひたすらコマスターをプレイしながら乗り切るという毒を以て毒を制す戦法で2年生の授業を耐え抜いた。はっきり言ってあそこで心が折れなかったのはコマスターがあったからだと思う。

 

〜よく使っていたコマたち〜

マニューラ

(画像は公式サイトから当時の性能のものを拾ってきています)

自分がコマスターを続けることになってしまった全ての元凶。こいつが揃わなければ一瞬で止めていただろう。場にマニューラが3匹いれば当時としてはカメックスの100打点に次ぐ90打点を出すことができ、2匹しかいなかったとしてもルギアと並ぶ70打点を出すことができる優秀なコマだった。金技も持っているためカメックスやルギアに対しての事故らせ性能も大きく、レアリティRのコマとしては破格の性能だった。レベル5にするとミスがなくなるのも優秀な点。だが、なんと言っても外せないのはれいとうパンチに付いているこおり付加だろう。当時の環境ではゴールを守っているマニューラを殴るとれいとうパンチにより凍らされ逆に不利になるという最低な案件が続出し、多くの試合がTODで決着することとなった。自分はマニューラデッキをよく使っていたが、まずは反復横飛び(後述)を行って相手の端末を探り(後述)、有利だと判断したら相手を凍らせることによるTODを狙いにいくことによってかなりの勝率を保てていた覚えがある。

 

・ホウオウ

マニューラパの縁の下の力持ち。特性てんのひかりによりPCの回転を早め、マニューラが場に出やすいようにする最低のコマ。カメックスほどの広さではないが当時の実質的な最高打点である100白技や、悪名高きオニスズメのとぶの上位互換であるレインボーウィングを持っており、単体としても強いルーレットも魅力的だった。

 

ブリガロン

本家では空気だが、コマスターではつまらなさの権化とも言えるコマだったのがこのブリガロンである。マニューラと互角の90打点も魅力的なのだが、ブリガロンの真価は紫技のニードルガードにある。ゴール際でニードルガードを連続して出され、全コマを弾き飛ばされて悠々とゴールされた時の不快感は、今思い出しても腸が煮えくり返るほどのものである。ハリボーグから進化することで100打点となり、究極完全体ブリガロンが暴れまわる試合も多く見られた。ハリボーグはほぼ全面が白技であり、プラスパワーを使うことで低打点のコマを殴り倒し、容易に進化することができたからである。

 

イベルタル

実装当時としては運営遂に気が狂ったんじゃないのか?と誰もが思ったであろうレベルの壊れ性能だった。未来永劫カメックス以外に現れないだろうと思われていた最低打点100という数値と、出るたびに重複して火力を上げるダークミスト。先のブリガロンの打点が90だったことから、カメックスの打点は超えないように調整してるんだろうなと思っていた矢先のこれだったので、とても驚いた覚えがある。

もっとも、この後三鳥やデオランなどと言ったゲーム性を根本からぶっ壊すレベルの壊れが続々と登場したことと比べれば些細なものだったのだが、崩壊の予兆はこれくらいから始まっていたのかもしれない。

イベルタル対面でこちらがチェインで勝っているのに、相手が当然ダークミストを出して打点を上回ってからこちらを殴り倒してくるというような非常にしょうもない試合展開が当時散見され、つまらなさを醸し出すのに一役買ったコマであると言えるだろう。あくタイプのマニューラとの相性が良かったのも最悪で、マニューライベルタルゲッコウガを主軸とした悪デッキが最強のデッキとして環境に君臨しTOD地獄を生み出すことになった。

 

ヒードラン

デオキシスさんたちによるインフレが始まった後に実装されたコマ。打点も110あり、特性と紫技ともに優秀なのだが、特筆すべきは実装された当時は逆立ちしてもデオキシスに勝てる性能ではなかったことだろう。ヒードランの少し前に実装されたレシラムゼクロムと合わせて、絶賛環境を崩壊させている最中のデオキシスに手も足も出ない性能だったことから、運営はなんでこんなのばっか実装してるんだよと思っていた。

デオキシスナーフ後はトロエナパの台頭などによってヒードランも一定の地位を確保するようになり、私もよく使っていた。両エントリーを塞がれてからヒードランがきしゅうこうげきを連打して打開、そして逆転という光景は当時のコマスターでは日常茶飯事であり、一人くらいはあまりの不快さで憤死したんじゃないかなあ。

 

他にもAデオやらサンダーやらは結構使っていたのだが、他の人が思い出を書いてくれそうなので省略。

 

ポケモンコマスター 〜数々の陰湿戦法について〜

ポケモンコマスターは対人ゲームであり、当然様々な戦略が存在していた。まっとうな戦法もあれば、他のゲームでは考えられないような陰湿戦法もあり、サービス終了と共にそれらが消えるのはあまりにももったいないと思うので記しておく。

 

・反復横跳び

コマスターの基本戦術。最近はZワザが実装されたためこの戦法が最適とは言えなくなってしまったが、昔はよほどのことがない限り毎試合見ることができた。

コマスターには基本的に先に攻撃を仕掛けた側に対するメリットがなく、相手の攻撃を誘って事故を待ち、綻びを見つけて仕掛けていく受け身戦術が基本だったため、ある程度盤面が固まったらひたすら自軍奥の戦況にあまり関係のないコマを左右に動かして"待ち"を行うのが最適解だったのである。

そのためある程度わかっているプレイヤー同士の戦いでは盤面が固まった後は両者ひたすら反復横跳びを繰り返すだけ、というような事態も多々見られたのだった。

反復横跳びをしている最中も持ち時間は減っていくため、プレイヤーはなるべく自分の持ち時間を減らさずに反復横跳びをするテクニックを磨かなければならなかった。特にマニューラ全盛期はTODが頻発していたので、冗談抜きで反復横跳びのテクニックで勝敗が決まる試合もあったのである。

 

・端末探り

反復横跳び合戦に付随して起こるのがこの非常にくだらない"端末探り"である。ポケモンコマスターはなぜかandroid端末での動作が非常にもっさりとしており、android端末での反復横跳び動作には1回1~2秒程度かかってしまう。しかし、iPhoneでの反復横跳びは熟練者であれば1回1秒かからない程度で済んでしまうのだ。

そのためiPhoneユーザーであれば、反復横跳びで相手の端末の時間の減り方を確認し、androidの可能性が高そうであれば最初からTODを視野に入れて守備を固めるという戦法を取ることで確実にTODに持っていくことができたのである。

これに限った話ではなくコマスターはandroid端末に非常に厳しく、androidユーザーのみ相手のデッキにカラマネロが入っていたら強制的に負けになるバグが発生したこともあった。

 

・切断再接続

コマスター究極の盤外戦術。初めてやられた時は逆に感心してしまった。今は修正されてしまったらしい。

昔のコマスターでは回線切れが発生してしまった場合、タスクキルして再度繋ぎ直すことで試合に復帰することができたのだが、その間自分の持ち時間が減ることはないという特徴があった。多分運営側の優しさだったのだろう。その優しさを踏みにじる最低最悪の戦法がこの切断再接続なのである。

要は、タスクキル→アプリ起動→試合復帰→タスクキル……を無限に繰り返すことで、持ち時間を一切減らさずにひたすら相手を待たせ続けることができたのである。

切断再接続を繰り返し、相手が端末を放置して他の作業を始めた頃を見計らって相手に手番を渡すことで、相手の待ち時間を消費させTODで有利に立つというようなものから、負けが確定してから切断再接続を繰り返すことでひたすら遅延を行い、相手の回線が何らかの事情で切れるのを待つというようなものまで、様々な使い方があり、そしてその全てが最低だった。

 

〜コマスターちゃんへ〜

散々つまらないつまらないと言ってはいたが、ここまで楽しんでプレイすることのできたアプリはポケモンコマスターだけだった。

本当に色々な思い出をありがとう。

50年後、第一回ファイティングジムカップ記念公園でデオキシスランクルスの悲惨さを語る老人になるつもりだから、その頃にはまた蘇ったコマスターちゃんとデュエルがしたいと思っています。